株ビギナーの保有株がTOBになった時の選択肢と流れ
こんにちは、ジャスミンです!
今日は最近始めた株で、買って早々TOB(株式公開買い付け)になって売った話をしようかと思います。
しばらくは株の勉強に、単元未満株(通常株を購入する際に、1口100株とか決まっている単元に満たない株。1株とか。)での売買をチャレンジ中です。
そもそもTOB(Takeover Bid)って言葉を知らんかったんで(笑)、調べてみました。
この記事のもくじ
TOB(株式公開買い付け)とは?
調べてもらったらわかるけど、うちがわかりやすく理解した内容を話していくね。
A社とB社という2社があったとして、A社がB社の株を買うことによって、株式保有数によって下記の表のように、企業の経営判断をある程度左右できるようになるわけです。
持ち株比率 | 株主の権利等 |
100% | 完全子会社化成立 |
3分の2以上 | 株主総会の特別決議(合併、事業譲渡など)を単独で成立させられる |
50%越え | 株主総会の普通決議(取締役の選任・解任、配当など)を単独で成立させられる |
3分の1越え | 特別会議を単独で阻止できる |
TOBには簡単に2タイプあって、友好的TOBと敵対的TOB。
友好的は、その通り2社間でお互いに同意を得たうえで行うTOBです。
逆に敵対的TOBは、よくドラマとかでも株の買い占めみたいな感じで放送されてたりするけど、同意を得ずに目的の会社の支配権を獲得するまで、株式を買いまくること。
今回、うちが買っていた株は友好的TOBで、同意を得たうえで行われてました。日本で実施されるTOBはほとんど友好的なものが多いそうです。
TOBになったとき、株主の3つの選択肢
もし、自分の保有していた株がTOBされた場合、どうしたらいいのかわからなかったので、調べてみました。そうすると簡単に3つの選択肢があることがわかりました。
- TOBに参加(代理人となる証券会社に株式を振替・申し込み)
- 市場で売却
- 継続保有
TOBに参加(代理人となる証券会社に株式を振替・申し込み)
TOBになったとき、自分がその株式を保有している証券会社から通知がくるはずです。そこに買付代理人である証券会社が明記されてるはずです。例えばこんな感じ↓
銘柄名:B社(買われる側)
コード:〇〇〇〇
公開買付者:A社(買う側)
公開買付期間:2023/〇/〇-2023/〇/〇
公開買付価格[円]:○○○○円(この金額で買ってもらえるということ)
買付代理人:C証券会社
公開買付価格というのが、今自分が保有している株をその価格で買ってもらえるということになります。たいていこの価格は少し高めに設定されるようです。
ただし、TOBに参加するには、指定のC証券に自分の口座があり、そこに株式を保有した状態で申し込む必要があります。
市場で売却
これはそのままですが、保有している株を、普通に市場で売却することです。なので、保有している証券会社で売り注文を出せばOK。
継続保有
これは、TOB発表後も売却せず、TOBに参加することもなく、保有し続ける、という選択肢です。
この選択肢は、一番最初に排除した理由は、TOB終了後に、上場廃止となる場合があると目にしたことです。
上場廃止ということは、株式がなくなるので、その後の対応は該当企業のHPなどで確認する必要があるみたいですね。
TOB参加しようと思ったけど、市場売却した理由
今回、最初はTOBに応募するつもりでした。なぜなら公開買付価格がうちの保有していた取得価格より1,000円ほど高かったため、結構利益がでるやん♪と思ったからです。
ただそのためにはいろんな手続きが必要なんですよね。
うちの場合は、
- 単元未満株だった
- NISA口座で保有していた銘柄だった
- 指定の証券口座に口座を持っていなかった
という、一番めんどくさい状況でした(笑)
なぜめんどくさいかというと、
- NISA口座から特定もしくは一般口座にまずは移管(株を保有している証券会社で)
- 指定の証券会社で口座開設および保管振替機構(ほふり)への登録がされてるか確認
- 株式を自分の証券口座から、指定の証券口座に移管
など全てをやらなあかんかったからです。
移管先証券会社でほふりへの加入者情報登録がないと、移管手続きが行えないそうなので、チェック要ですよ~。
ちなみに、調べたら単元未満株でもTOBはできると指定の証券口座のQ&Aで書かれてました。もしあなたも同じ状況なら、そこは一応確認しといた方がいいかなって思います。
せっかく時間と労力を使って、株を移管したのに、単元未満株のTOBは扱ってないです!とか言われたらショック激しすぎでしょ?
やらないといけないことと、利益の割合を考えて、初めてやしめんどくさいけど、証券口座を追加で作る分には後々いいか、と思って早速口座開設の手続きをしました。
ただ、その後にNISA口座から特定口座に振り替えようとカスタマーサービスに連絡した時に、驚愕の事実を知る羽目になったんです。
「NISA口座から課税口座(特定口座や一般口座)へ株式を移管すると、移管した時の時価が取得価額となる」という事実です。どういうことかというと・・・
保有株の購入価格:3,000円
時価の株式価格:3,400円←ここの価格がポイント
公開買付価格:3,600円
NISA口座で3,000円で購入した銘柄を10株保有してたとしましょう。それを課税口座に移すタイミングで、時価の株式価格が3,400円であれば、その保有していた10株の取得価額は3,400円に変更されるわけです。
NISA口座での売買であれば、非課税ですが、課税口座に移せば約20%の課税がかかると考えます。
つまり、公開買付価格で3,600円で売れたとしても、3,600円-3,400円=200円×10株=2,000円×0.8(課税20%を差し引く)=1,600円の利益。
しかし、TOBに参加せず、NISA口座に保有したまま市場で売ってしまえば、3,400円-3,000円=400円×10株=4,000円(課税なし)
という計算が大まかに成り立ちます。(細かい売買価格の誤差は省いてます)
つまり、売却するにしても、TOBに参加したほうが得なのか、そのまま市場で売却したほうが得なのか自分である程度利益計算をしてから決断するべきだということです。
まさにうちもこの事実を知って、それなら自分で今すぐ売った方が利益が多いわ!と思って、TOB参加を取りやめ、即売却したというわけです。
いやぁ、でも電話口でこの注意事項を教えてもらわなければ、頑張って色々手続き踏んで、TOB参加して利益が全然ないやん!(涙)とか「え、もう買取上限超えちゃって買ってもらえないの!?」とかなる可能性もあったわけです。
オペレーターさん、ありがとう!感謝です。
TOBに参加か市場売却か判断チェックリスト
というわけで、TOBになったときに、どういう決断と手順が必要かチェックリストを作ってみたよ。ご参考にどうぞ。
- TOBの公開買付価格で売るのと、市場売却どちらが利益が多いか計算
- 市場売却の利益が多ければ、市場で売却
- TOBに参加するなら、公開買付期間を確認
- TOB指定の証券口座の開設と保管振替機構(ほふり)登録済みか確認
- TOBの公開買付説明書を確認、もしくは指定の証券会社へ問い合わせて、TOBの条件に上限や下限がないか確認【これ重要!】
- 指定の証券口座へ株式の移管(単元未満株なら、TOBの取り扱いがあるか一応確認)
- 万が一NISA口座で保有していた株を移管するなら、まずは保有している証券会社でNISA口座から課税口座(一般口座か特定口座)へ移管
- TOBに応募するなら、もろもろの手続き期限を確認すべし!(例えば、TOB最終日を含めず3営業日遡った日の15時以降は、移管手続きを承れません。とか、NISA口座から課税口座への払い出しは、公開買い付け期間最終日を含む8営業日前までに当社へ依頼書面の到着が必須です、など、色んな期間の縛りがある)
以下の3つにある程度時間がかかると想定して行動すべし。
- 指定口座の開設
- NISA口座から課税口座への株式移管
- 保有している証券会社から指定の証券会社への株式移管
そして、TOBに参加したからと言って、必ず売れるわけではないというのも知っておいた方がいいかなと思います。
TOBが行われるときに、株式の買取上限または下限が設定されている場合、応募状況によって株式の全部または一部の売却ができない場合が生じるそうです。なので、その点について公開買付説明書を確認するか、公開買付代理人の証券会社に直接問い合わせて確認することをおススメします。
うちも自分で確認したけど、上限が設定されていました。なので、手続きに時間がかかって、万が一売れなくても、自分にとってはいい経験になるだろうという気持ちで、一連の手続きを進めていました(結局、利益が少なくなるのがわかってやめたけどw)。
なので、自分にとって、どうすることがベストなのか、どうしたいのか、リスクも含めて考えた上で選択していければいいのではないかなって思います^^